技術士二次試験の受験申込まで約1ヶ月となりました。
二次試験の受験申込書において、業務経歴と業務内容の詳細は非常に重要となります。
故に、筆記試験、口頭試験の前の0次試験ともいわれています。
なぜ重要なのかというと、
口頭試験に進んだ時に、この業務経歴と業務内容の詳細を基に面接官から質問が行われます。
ここに記載されている内容が、技術士としての業務として不十分だった場合、まず面接で挽回するところから始めなければなりません。
ということは、面接の持ち時間20分に対して、挽回する時間が10分かかってしまったらどうでしょう?
残りの10分で、口頭試験で本来問われる質疑応答をせねばならず、相当不利になります。
筆記試験の10〜20%という合格率に対して、口頭試験は80〜90%の合格率となるので、不合格となった場合のショックはかなり大きなものになるでしょう。
しかも、翌年は再度筆記試験を受験する必要があります。
口頭試験まで行ったら、確実に合格したいですよね?
では、具体的にどのような業務経歴と業務内容の詳細を記載する必要があるか解説します。
業務経歴について
業務経歴は下の項目にいくにつれて、ご自身が成長しているということをアピールする場でもあります。
また、技術士は「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者」とされています。
研究は研究所等で勤務していなとなかなかないと思いますのでMustではありませんが、業務経歴の中に、計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導という言葉が必要です。
特に直近の業務には「分析」や「指導」というワードがあると、より成長したように見えます。
後輩などに設計や評価を実施する際に、何かしら指導する機会はあると思いますので、それでいいのです。
例えば、「設計計画の策定および⚪︎⚪︎の設計とこれらに関する指導」と書くだけでも指導しているように見えます。
業務内容の詳細について
業務内容の詳細は、以下の4つのタイトルで、括弧内の割合でまとめていくと良いでしょう。
・業務概要及び立場と役割(10-15%)
・課題と問題点(30-35%)
・解決策(30-35%)
・技術的成果(10-15%)
・業務概要及び立場と役割
ここには、その業務における目標を記載します。
この目標とは、課題と問題点を解決した先にある目標です。
そして、ご自身がどのような立場や役割でその業務を行なったか記載します。
・課題と問題点
ここでは、業務における課題について言及します。
その課題を解決する上で、どのような問題が発生するのかを説明することになります。
課題と問題という言葉の違いを理解した上で記載する必要があります。
・解決策
ここでは、課題と問題点で記載した、問題をどのように解決したかについて言及します。
具体的な解決策と、解決する上で障壁となったこと、さらにその対策まで記載できると非常に良いと思います。
・技術的成果
ここでは目標を達成したことにより、どのような効果があったかを記載します。
ご自身の成果だけではなく、他者や社内、さらには社会的にどのような恩恵を与えることができたかまで言及できると非常に良い内容になります。
それぞれ、定量的に表せるものがあると、目標達成したことが伝わりやすくなります。
例えば、顧客の要求仕様が⚪︎⚪︎という値に対して、問題を解決したことで、20%上回る結果を出したということができれば、わかりやすいですよね?
最後に
受験申込書の業務経歴と業務内容の詳細は他の人に添削してもらってください。
特に、技術士をすでに取得している人が近くにいればお願いするといいと思います。
一人だけではなく、複数名に見てもらうこともお勧めします。
もしお近くに添削してくれる人がいなければ、私の事務所では受験申込書の添削サービスを行なっています。
私は、これまで企業内技術士会等で多くの二次試験受験者を支援してきました。
是非、ご活用ください。